勉強に向いてる時間帯?|何時に勉強すれば一番いいのか

勉強に向いてる時間帯?|何時に勉強すれば一番いいのか

「効率よく勉強しよう」と考えたときに必ず直面するのが「朝型・夜型どっちの方が、勉強効率がいいの?」「何時に勉強すると勉強がうまくいくの?」という問題ではないでしょうか。

一般的に「早寝早起きの方が良い」と言われますが、最近の研究では、人によって体内リズムが異なるという結果も出ています。そのため、一概に朝方の生活をした方が良い、とは言えないのです。

そこでこの記事では、朝型・夜型の生活習慣と、勉強をする上でのそれぞれのメリット・デメリットを解説します。自分にあった勉強時間を見つけ、効率よく勉強していきましょう。

「朝型」「夜型」の生活習慣

朝型と夜型とは

「朝型人間だから、夜は眠くなってしまう」「夜型人間だから、朝は弱いんだよね」

「朝型・夜型」は日常会話でもよく聞かれる言葉です。しかし、そもそも朝型と夜型とはどのような生活習慣を指すのでしょうか。

実は、この2つのタイプに明確な定義はありません。ただし、一般的には以下のような意味合いで使われることが多いです。

・朝型:朝早く起床し、午前中から活動をはじめ、夜早く寝る生活習慣のこと
・夜型:お昼ごろ起床し、午後から活動をはじめ、深夜に就寝する生活習慣のこと

すべての人がこの2タイプに分かれるわけではなく、朝型・夜型とわけることができない人もいます。これを「中間型」と呼びます。

勉強をする上では、自分が夜型か朝型かを見極め、活動しやすい時間帯に勉強するのがおいといえます。

勉強するのにベストな時間帯

脳科学者として有名な茂木健一郎先生は、朝目覚めてから3時間が、脳が効率よくはたらくゴールデンタイムだと言います。

私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。
それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です。

茂木健一郎「脳科学者が勧める「朝時間」の使い方」より引用

しかし、夜型人間にとっては、そもそも朝起きるのがかなりの負担です。それでも早起きをした方が良いのでしょうか?

この点、睡眠クリニックの医師は以下のように話しています。

早起きしたときに疲労感が取れていれば、朝活を楽しむこともできるのでしょうが、もし、あなたが夜型体質ならば、無理矢理早起きしたところで、まだ脳も体も半分寝ているような状態なので、朝活は逆に負担になってしまいます。

中村真樹 青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長「『夜型人間』が無理して『朝活』するのは逆効果」より引用

つまり、夜型人間は無理をして朝勉強をする必要はなく、自分が活動できる時間帯に勉強すれば良いのです。

夜型におすすめなのが、「寝る前15分」を有効活用し、暗記をする方法です。

何かを記憶したり暗記したりする場合、最も効果的な時間帯があります。同じ勉強時間でも圧倒的に記憶に残りやすい記憶のゴールデンタイム。それは「寝る前15分」です。
脳に情報をインプットしてすぐに眠る。そうすると、余計な情報が脳に入らず、「記憶の衝突」が起こらない。覚えたい情報が、別の情報に邪魔されることなく、効率的に記憶されるのです。

樺沢紫苑 精神科医「睡眠は最高の記憶術」より引用

 

以上をまとめると、勉強に最適な時間は以下のようになります。

無理をせず、自分の生活習慣にあった時間に勉強をする

朝勉強をするなら、起きてから3時間がベスト

夜勉強をするなら、寝る15分前に暗記を行う

自分はどちらのタイプにあてはまる?

自分が朝型・夜型どちらにあたるのか、いまいちよくわからない…という人もいると思います。そのような方は、以下のアンケートを使って判断してみましょう。

朝型夜型質問紙

問1
あなたの体調が最高と思われる生活リズムだけを考えて下さい。そのうえで、1日のスケジュールを本当に思い通りに組むことができるとしたら、あなたは何時に起きますか。

問2
あなたの体調が最高と思われる生活リズムだけを考えて下さい。そのうえで、夜のすごし方を本当に思い通りに計画できるとしたら、あなたは何時に寝ますか。

問3
朝、ある特定の時刻に起きなければならないとき、どの程度目覚し時計に頼りますか。

まったく頼らない/あまり頼らない/わりに頼る/たいへん頼る

問4
ふだんあなたは、朝、目が覚めてから容易に起きることができますか。

まったく容易でない/あまり容易でない/わりに容易である/たいへん容易である

問5
ふだん、起床後30分間の目覚めぐあいは、どの程度ですか。

まったく目覚めていない/あまり目覚めていない/わりに目覚めている/たいへん目覚めている

問6
ふだん、起床後30分間の食欲は、どの程度ですか。

まったく食欲がない/あまり食欲がない/わりに食欲がある/たいへん食欲がある

問7
ふだん、起床後30分間のけだるさは、どの程度ですか。

たいへんけだるい/どちらかといえばけだるい/どちらかといえばそう快である/たいへんそう快である

問8
次の日、まったく予定がないとすれば、あなたは寝る時刻をいつもに比べてどうしますか。

遅くすることはほとんどない(まったくない)/遅くしても1時間以内/1-2時間遅くする/2時間以上遅する

問9
何か運動をしようと思いたちました。友人が「それならば、週2回1時間ずつで、時刻は午前7時から午前8時までが一番いい」と助言してくれました。あなたの体調が最高と思われる生活リズムだけを考えると、それをどの程度やりぬけると思いますか。

完全に実行できるだろうと思う/わりに実行できるだろうと思う/実行するのは難しいだろうと思う/実行するのはたいへん難しいだろうと思う

問10
あなたは、夜、何時になると疲れを感じ、眠くなりますか。

問11
精神的にたいへん疲れるうえ、2時間もかかるとわかっているテストを受けて、最高の成績をあげたいとします。1日のスケジュールを本当に思い通りに組むことができ、あなたの体調が最高と思われる生活リズムだけを考えると、次のうちどの時間帯を選びますか。

午前8時~午前10時/午前11時~午後1時/午後3時~午後5時

午後7時~午後9時

問12
午後11時に寝るとすれば、あなたは、そのときどの程度疲れていると思いますか。

まったく疲れていないと思う/あまり疲れていないと思う/わりに疲れていると思う/たいへん疲れていると思う

問13
ある理由で寝るのがいつもより何時間か遅くなったが、翌朝は特定の時刻に起きる必要がない場合、あなたは次のどれにあてはまりますか。

いつもの時刻に目覚め、それ以上眠らないだろう/ いつもの時刻に目覚めるが、その後うとうとするだろう/ いつもの時刻に目覚めるが、また眠るだろう/いつもの時刻より遅くまで目覚めないだろう

問14
ある夜、夜警のため午前4時から午前6時まで起きていなければならないが、次の日はまったく予定がないとします。あなたは次のどれにもっともよくあてはまりますか。

夜警が終わるまで寝ないだろう

夜警前に仮眠をとり、夜警後に眠るだろう

夜警前に十分眠り、夜警後に仮眠をとるだろう

夜警前にできる限り眠るだろう

問15
きつい肉体作業を2時間しなければなりません。1日のスケジュールを本当に思い通りに組むことができ、あなたの体調が最高と思われる生活リズムだけを考えると、次のうちのどの時間帯を選びますか。

午前8時~午前10時/午前11時~午後1時/午後3時~午後5時/午後7時~午後9時

問16
きつい運動をしようと思いたちました。友人が「それならば、週2回1時間ずつで、時刻は午後10時から午後11時までが一番いい」と助言してくれました。あなたの体調が最高と思われる生活リズムを考えると、それをどの程度やりぬけると思いますか。

完全に実行できるだろうと思う

わりに実行できるだろうと思う

実行するのは難しいだろうと思う

実行するのはたいへん難しいだろうと思う

問17
仕事をする時間帯を、あなた自身で選ぶことができるとします。おもしろいうえ、できばえに応じて報酬がある仕事を5時間連続して(休憩を含む)行うとき、どの時間帯を選びますか。

問18

1日のどの時間帯に体調が最高であると思いますか。

問19
「朝型」か「夜型」かと尋ねられたら、あなたは次のうちどれにあてはまりますか。

明らかに「朝型」

「夜型」というよりむしろ「朝型」

「朝型」というよりむしろ「夜型」

明らかに「夜型」

[引用文献]石原金由, 宮下彰夫, 犬上牧, 福田一彦, 山崎勝男, 宮田洋. (1986). 日本語版朝型-夜型(Morningness-Eveningness)質問紙による調査結果. 心理学研究. 57: p87-91.

「朝型夜型質問紙」では、19問の質問に答えると、あなたが朝型か夜型か、得点はいくつかを出してくれます。

このアンケートは国立精神医療センターが行っているものですので、ある程度の指標になります。もっとも、睡眠リズムは詳しく検査してみないと分からない点も多いので、あくまで参考程度に利用してください。

重要なのは「生活リズム」

朝型・夜型どちらのタイプであっても、必ず守るべき重要な点があります。それが「生活リズムを崩さない」ということです。生活リズムとは、しっかりとした睡眠と規則的な食事のことを言います。では、生活リズムが崩れると、どのような影響があるのでしょうか?

【睡眠不足による影響】

集中力や記憶力が低下する
脳は睡眠中に休息し、記憶を整理します。そのため、しっかり眠った方がむしろ勉強効率はあがるのです。

免疫力が低下する
睡眠が不足すると、免疫細胞が減り、免疫力が低下します。その結果、風邪をひきやすくなったり、その他の病気にかかりやすくなります。

太りやすくなる
食欲をコントロールする物質が、睡眠不足によってアンバランスな状態になってしまいます。すると、食べても食べてもお腹がすくようになるのです。

【食事のリズムが崩れることによる影響】

集中力がなくなる
きちんと3食食事をとらないと、集中力が低下します。特に朝ご飯を食べることは、集中力を高めるために重要です。

朝型のメリット・デメリット

では、朝型タイプで勉強する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

勉強内容が頭に入りやすい
朝型タイプは起きてすぐに勉強ができるので、睡眠によって頭が整理された状態で勉強することができます。そのため、勉強内容が頭に入りやすい傾向にあります。

特に数学の難しい問題や、英語の長文問題など、頭を使う問題を早い時間帯に行うと良いでしょう。

学校や試験のリズムに合わせやすい

学校や試験は朝から始まるため、朝型タイプは生活リズムを整えやすいと言えます。早い時間帯から活動しているので、午前中の授業もしっかり聞くことができます。

デメリット

誘惑が多い
日中は遊びの誘いや友達からの連絡も多く、これらを断ち切って勉強する強い意志が必要です。

暗記には向かない
暗記した内容は、睡眠中に脳によって整理され、記憶として定着します。そのため、朝のうちに暗記したことは、記憶として定着する前に忘れてしまう可能性があります。

朝型で合っても、暗記は寝る前に行うのがおすすめです。

夜型のメリット・デメリット

夜型タイプで勉強する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

勉強したことが定着しやすい
夜型タイプで勉強すると、勉強したことが定着しやすくなります。これはなぜなのでしょうか。

勉強した内容は、いったん脳に保管されます。しかし、なんでもかんでも記憶したのでは、脳がパンクしてしまいますよね。そこで、脳は不要な情報を忘れていきます。

逆に、必要だと判断した情報は記憶として脳のメモリーに残しておくのです。そして、この作業が行われるのが睡眠中。つまり、寝る直前に勉強したことが、すぐに脳で処理され、記憶として定着していくのです。

勉強時間が確保できる
夜から深夜にかけて勉強する場合、学校や遊びの予定などが入らないため、まとまった時間が取りやすくなります。外も静かになっているので、勉強はしやすいといえましょう。

デメリット

寝不足になりやすい
夜型の場合、そもそも寝つきが悪い人が多く、また、翌日に学校がある場合には、決まった時間に起きなければばりませんから、寝不足になりやすくなります。

先ほど説明したとおり、寝不足は勉強効率の大敵ですから、いかに睡眠時間を確保するかが重要になってきます。

試験本番に眠くなる可能性がある
夜型の最大のデメリットは、なんといってもこれでしょう。夜型の場合、午前中は眠っていることも多く、まだまだ体は活動する状態になっていません。

しかし、学校の中間・期末試験や入学試験は午前中から行われることも多く、普段から夜型の生活をしていると本番でも眠くなってしまうことがあります。

夜型から朝型へ変える

夜型から朝型へ変える3つの方法

学校の中間・期末試験や入学試験は日中行われるため、夜型の場合には試験中眠くなることがあります。そこで、朝型の生活に変えるか、少しでも早く起きられるよう訓練する必要があります。

朝型にする方法としては、以下のようなものが挙げられます。

①15分早く起きる

「朝型に変えるため、早く寝よう!」と考える人がいますが、これを実行するのはなかなか難しいです。いつもと違う時間に布団に入っても寝つくことができず、かえって「布団に入っても寝られない」という習慣が身に着くおそれがあるからです。

そこで発想を変えて、朝15分早く起きるところからはじめてみましょう。朝早く起きることで体を疲れさせ、早く寝るようにするためです。

また、いきなり「朝6時に起きる!」などと目標を高く掲げても、すぐに挫折してしまいます。まずは15分の早起きを1週間続け、徐々に起きる時間を早めていきましょう。

②スマホは朝いじる

TwitterやLINEなど、スマホをいじってついつい夜更かし…このような経験は誰にでもあると思います。受験生にとって、「スマホ断ち」は大きな課題ですが、ひとつだけルールを決めましょう。

それは、「寝る前にスマホをいじらない」ということです。スマホから出るブルーライトは脳を覚醒させる効果があるため、就寝前にスマホをいじると眠れなくなってしまいます。

逆に言えば、寝起きにスマホをいじれば、脳も自動的に目覚めてくれるわけです。つまり、スマホをいじるのは朝起きたときにするのがベストです。

③朝1問だけ問題を解く

朝起きたら、何の教科でも良いので、1問だけ問題を解きましょう。朝勉強することができたという達成感が得られるとともに、起きてすぐ頭を動かすトレーニングにもなります。

無理は禁物

夜型の人の中には、「朝早く起きると体調が悪い」という人がいます。朝型に変えた最初のうちは体が慣れていないため、体が覚せい状態になっておらず、吐き気やめまいを感じることもあるでしょう。これは、毎日朝型の生活をしているうちに治っていきますので安心してください。

しかし、中には起立性調節障害や睡眠障害など、病気が原因で朝起きることができず、体調が悪くなる人もいます。

朝起きるのがあまりにもつらい場合には、一度病院を受診してみましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。最後に簡単にまとめてみましょう。

 

【朝型と夜型の生活習慣】

生活習慣には、朝型と夜型があり、人によって活動しやすい時間が異なります。

朝型:朝早く起床し、午前中から活動をはじめ、夜早く寝る生活習慣のこと

夜型:お昼ごろ起床し、午後から活動をはじめ、深夜に就寝する生活習慣のこと

勉強に最適な時間帯は、以下の3つの視点から決めましょう。

①無理をせず、自分の生活習慣にあった時間に勉強をする

②朝勉強をするなら、起きてから3時間がベスト

③夜勉強をするなら、寝る15分前に暗記を行う

朝型・夜型どちらであっても生活リズムを整えることが重要です。
まずは、睡眠時間をしっかり確保すること、食事は3食決まった時間に食べることから生活習慣を改善していきましょう。

 

【朝型のメリット・デメリット】

朝型のスタイルで勉強する場合のメリット・デメリットは以下の通りです。

*メリット
・勉強内容が頭に入りやすい

・学校や試験のリズムに合わせやすい

*デメリット
・誘惑が多い

・暗記には向かない

 

【夜型のメリット・デメリット】

夜型のスタイルで勉強する場合のメリット・デメリットは以下の通りです。

*メリット
・勉強したことが定着しやすい

・勉強時間が確保できる

*デメリット
・寝不足になりやすい

・試験本番に眠くなる可能性がある

 

【夜型から朝型へ変える】

夜型から朝型へ変えるには、3つの方法を試してみましょう。

①15分早く起きる

②スマホは朝いじる

③朝1問だけ問題を解く

体質によっては、朝型に変えるのが難しいこともあります。
「どうしても朝起きられない」「早起きすると具合が悪い」ということが続くのであれば、一度専門の病院を受診してみましょう。

 

勉強をするうえで、自分の活動しやすい時間帯を見極めることは重要です。早い段階で自分の生活リズムを確立するようにしましょう。

 

コラムカテゴリの最新記事